やっぱりオーガニック野菜や有機米が体にいいんでしょ?




 

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管理栄養士の杉本 留美です

オーガニックや有機農産物って、安心・安心なイメージがありますよね。
本当にそうなのでしょうか?

管理栄養士になってから聞かれることが増えたので、正しい情報を伝えられるよう、詳しく調べてみました。
 
 
【目次】

 
 

化学肥料って体にも土壌にも悪いの?

 

 
化学肥料は植物の成長に必要な3大栄養素「窒素・リン・カリウム」を含んだ無機肥料。「化学的」に「合成」されているという点にマイナスイメージを感じる人もいるかもしれません。

ただ、化学的に作られているため、必要なミネラルがバランスよく入っています。成分量がはっきりしているので、農家さんはどれぐらいの面積にどの程度の量を使用すればいいかきちんと把握できるんです。

正確な施肥設計のもとで生産管理された農産物は、安全面、栄養面で有機農産物にひけをとりません。
 
しかし、使いすぎはよくありません。

無機質の化学肥料を大量に使い続けると、有機物が減ることで土の中の微生物が減少します。すると、無機質を好む嫌気性微生物の細菌が土の中で繁殖。植物は病気にかかりやすくなり、対処のために農薬を増やすという悪循環に。
 
化学肥料を使えば使うほど土地がやせていき、野菜の栄養も減ってしまうのは残念です。
 
食の安全面からみても、残留農薬の心配もあります。
 
 

有機肥料にも危険があるってホント?!

 

 
有機栽培で使用されるのは天然肥料。「天然」という言葉には安心感がありますが、どういうもので作られているのかご存知でしょうか?
 
有機栽培の天然肥料には植物原料のものと動物性原料のものがあります。
 
植物性原料の天然肥料
植物油かす、草木灰など

動物性原料の天然肥料
魚粉、家畜の糞、骨粉など
 
いずれも天然の材料から作られているので、寄生虫汚染や病原性大腸菌に汚染されている可能性があるんです。有機肥料を作る過程で病原菌が混入し、十分に熟成されないまま畑で使われると、それらが有機農産物に取り込まれてしまうことも。小さな子供さんやお年寄りは注意が必要です。
 
さらに天然肥料は化学肥料と違い、成分量がはっきりしていません。どの程度の肥料を与えればいいか適量を把握することは難しく、肥料の与えすぎになることも。
 
逆に肥料が足りないと病害虫駆除が不十分に。病害虫に抵抗するため植物自体は天然化学物質を生成するのですが、その毒性は時に残留農薬より毒性が強いこともあるのです。
 
有機栽培は統計的に見ても単位面積当たりの収穫量が低い傾向にあるため、値段も高くなります。
 
栽培が難しいので、オーガニック・有機農産物は、信頼のできる生産者が作られたものを選ぶといいでしょう。
 
なお、オーガニック(有機)農産物といっても、JAS(日本農林規格協会)が認定している31種類の農薬に関しては使用が認められています。全くの無農薬で作られる農家さんもおられるでしょうが、必ずしも無農薬とは限らないことも覚えておいてください。
 
 

色の濃い野菜は肥料の与えすぎの可能性も?!

 

化学肥料でも天然肥料でも、肥料を与えすぎてしまった農産物には硝酸態窒素(NO3)が多く含まれます。硝酸態窒素とは、肥料や家畜の糞尿や、生活排水に含まれるアンモニウムが酸化したもの。
 
硝酸態窒素は大量に摂取すると酸素欠乏症を引き起こしたり、発がん性物質を生じる可能性も指摘されているのです。赤ちゃんの顔が真っ青になって亡くなったり、中毒症状になるブルーベビー症候群の発症例が国内外で報告されています。
 
硝酸態窒素濃度の高い土壌や水で育った野菜の葉は濃い緑色をしていて、見た目のわりにビタミン類は少ない傾向があります。どんな色が自然な緑色なのか見極められる目を養いたいですね。
 
 

野菜もお米も信頼できる生産者・販売店から買おう!

 

 
私は残留農薬や、植物自体が作る天然化学物質の毒性も、硝酸態窒素なども過剰には気にしていません。
 
どんな農産物でも、適切に栽培されたものには栄養があるし、食べることより食べないことの方がリスクが高いと思っているからです。
 
ただ、有機農産物にもリスクがあり、化学肥料で作られた野菜にも利点があることを知ってほしくてこの記事を書きました。
 
農家さんに適量の肥料で丁寧に生産することを期待するなら、私たちがその価値に気づいて、選んでいくことが大切です。
 
安全な食べ物を選ぶ食選力は、信頼できる生産者さんや販売店さんを知るところから始まります。お近くに通いやすい八百屋さんや、訪ねていける農家さんなどがあるといいですね。都心部でも、スーパーやデパ地下の青果売り場で地元の農産物を売っているコーナーと安売りコーナーの野菜を見比べてみたり、生産者さんの顔写真が貼られた商品を選んでみるといいでしょう。
 
オーガニック・有機栽培でもそうじゃなくても、リスクを心配するより、栄養があることに目を向けて、いっぱい食べてくださいね。

 

では、今日もおいしく食べて、元気に過ごしましょう!
 

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