学生時代や会社員時代、午後はいつも気絶したかのように昼寝をしていた私。
思い返せばあれは血糖値スパイクしていたのかもしれません。
血糖値スパイクとは
血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急上昇したあとに急降下すること。グラフにするとこんな感じ↓
血糖値が正常な人はどんなに高くても140m/dl程度にしかならないのですが、スパイクする人は140mg/dlをはるかに超え、200mg/dlをオーバーする人もいます。
しかもたちが悪いことに、スパイクは健康診断の結果を見ても分からないことがほとんど。
高血糖になっている時間が短いので、健康診断によく調べられる空腹時血糖やヘモグロビンA1c(血糖値1~2ヶ月の平均値)からは判別できません。
スパイクすると何が問題なのか?
●活性酸素が出て、血管の老化が進む
●血糖値を下げるホルモンのインスリンが大量に出ることで、脂肪を合成しやすい
●血糖値が急に下がると強い空腹感を感じるので間食が増える
●血糖値が上がる時猛烈な眠気に襲われる
●夜間に起きると筋肉の緊張や歯ぎしりを起こし、熟睡できない。
●糖尿病のリスクが高まる
など、深刻な体の不調につながります。
ここまで読んで、もしかしたら血糖値スパイクしてるかも?
という人は以下のチェックをしてみてください。
「血糖値スパイク」チェック
食後2時間以内
□頭痛
□ほてり
□動悸
□発汗、急な空腹感
食後3、4時間後
□強い眠気
□強い空腹感
□手の震え
□冷え
□集中力の低下
睡眠中
□夜間の体の緊張
□歯ぎしり、食いしばり
□目が覚める
□発汗
□疲れが取れない
これらの症状があることイコール血糖値スパイクしているということではありません。ただ、いくつもの項目に思い当たることがある人は、血糖値スパイクを起こしている可能性は充分にあります。
「血糖値スパイク」を防ぐための食事は?
糖質制限がおすすめできない理由
血糖値スパイクを防ぐ方法として、よく取り上げられる方法は糖質制限。糖質制限をすると血糖値は上がらないため、血糖値スパイクを抑えられると思われます。
ただ、「食べすぎていた糖質を適量にする」という糖質制限は効果がありますが、「ご飯を抜く」といった極端な糖質制限は血糖値スパイクをより起こしやすくなるのです。
糖質を摂らないと血糖値が下がりすぎて低血糖になります。低血糖は体にとって飢餓状態なので、体は血糖値を上げようと頑張るのです。
そして次の食事で糖質を摂った時に、下がった反動で血糖値が急上昇しやすくなってしまいます。
また、主食を抜いて甘いものを食べる人がいますが、この食べ方も要注意。甘いものは糖質の分子が小さく、小腸で吸収されるスピードが速いため、血糖値スパイクを起こしやすいのです。
また、ご飯を抜くと脳は強いストレスを感じます。脳の主なエネルギー源は糖質。体重に占める割合は約2%とわずかなのに、消費するエネルギーは体全体の20%以上もあるのです。
脳に栄養がいかないと、大好物の糖質が欲しいという強い欲求が生まれます。甘い物が欲しくてたまらない人は、糖質の摂り方を見直すといいでしょう。
毎食ご飯を食べると血糖値は安定する
オススメの方法は、適量のご飯を毎食きちんと食べること。3食ご飯を食べることで体は糖質を受け入れる体制になり、血糖値スパイクを起こしにくくなります。
また、主食から糖質をとると脳が満足して精神的にも安定しやすく、甘いものへの欲求が消え、イライラが減るという人が多いのです。
実は私も糖質制限の経験者。ヘモグロビンA1cという血糖値の平均値を表わす数値が6.0と高く、食後2時間後の血糖値が140mg/dlを超えることが多かったのでご飯を1日1回に減らしてみたのです。
そうすると甘いものがほしくてたまらなくなりました。情緒も不安定でいつもイライラ。体重は落ちましたが、疲れやすくなり、鏡にうつった自分のげっそり痩せた姿はとても健康的とは言えませんでした。
その後、実はご飯を食べる方がいいのでは、と気が付いて3食、適量のご飯(その時はお茶碗1杯150g程度、今はもっと多いです)を食べるようにしてみました。するとイライラが消え、体が元氣になり、甘いものの呪縛から完全に解放されたのです。
3食ご飯を食べるようにしてから、自分の血糖値をフリースタイルリブレという、14日間、1日24時間、計測できる血糖測定器で調べたところ、このように安定しており、スパイクしている様子はありませんね。
3食ご飯を食べている私の血糖値変動↓
ごはんは血糖値を上げる
だから食べない
を実践した私ですが、
そのことが逆に血糖値を不安定にさせていたのかもしれません。
↓フリースタイルリブレで計測した食後の血糖値
血糖値の変動には個人差がありますので、どれぐらいの量のご飯を食べるといいかは人それぞれです。特に糖尿病になっている方に関しては、食べる糖質量を調整する必要があるので、必ずかかりつけのお医者様にご相談下さい。
ただ、健康診断の数値に問題はないけれど、食後の急激な眠気に悩まされている、という人は毎食ごはんを試してみて下さい。特に、痩せるためにごはんを抜いているという人は要注意です。
「血糖値スパイク」をおこしにくい食事のポイント
ご飯を食べるのは不安という方のために、私が実践して体感した、血糖値スパイクを起こしにくい食べ方のポイントをまとめました。
●ごはんを食べる前に
野菜
きのこ
海藻類
こんにゃくなど、
食物繊維が多いものを5分以上かけて食べる
●酢を使った料理を食べる
サラダや納豆などに酢をかけるなどでOK
●ごはんに雑穀を混ぜる。
●ゆっくりよく噛んで食べる
最低15分以上
●血糖値が下がりにくい20時以降は
食べるごはんの量を控えめにする
血糖値スパイクは糖尿病のリスクを高めるだけでなく、認知症やうつとも関連が深いと言われています。
血糖値スパイクを防いで、心も体も健康になりましょう!
血糖値スパイクについてはこちらの動画でも詳しく紹介しているのでよろしければご覧ください
>>血糖値スパイクを起こしにくい食べ方のポイント
【3食しっかり食べて体型と健康を維持する食事法を動画で紹介】
>>赤松るみYouTubeチャンネル「人生を変える食事の学校」
【3食の食事バランスを写真で紹介】
>>赤松るみInstagram
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