大阪・京都・神戸など関西を中心に
忙しく働く女性の心と体をリセットする
断捨離ごはんアドバイザー
管理栄養士の杉本 留美です
最近、血糖値を特集するテレビ番組が増えましたね。
5月7日はTBSの「名医のTHE 太鼓判!」で
~密着!血糖72時 3時間SP~
と題して、芸能人の血糖値を72時間にわたってモニターする内容でした。
第一線で活躍する芸能人の方の血糖値をモニターできるというのは興味深いですね。
糖尿病と診断されているわけではなくても、血糖値が基準値を超えることが多々あるということがわかると、自分もそうかもしれないと、食習慣について見直すきっかけになると思います。
これまで血糖値測定と言えば、糖尿病になった人だけが行うもの。私たちは健康診断の「空腹時血糖値」や「ヘモグロビンA1c(血糖値1~2ヶ月の平均値)」でしか、自分の血糖値を知ることはできませんでした。
数年前に「アボット ジャパン」が24時間、血糖値を測定できる装置「FreeStyleリブレ」の販売を始めたことで、医療機関にかかっていない人でも、事実上、自分で血糖値を測定することができるようになっています。
「FreeStyleリブレ」は原則として、インスリン治療などを行っている糖尿病患者さんが、低血糖のリスクを減らすために血糖値の把握をするためのもの。
※2017年から保険適用になっていますが、糖尿病と診断された患者さんなど、一部の方にのみ適用されています
それでも実際はamazonなどで一般の方が購入することも可能です。
FreeStyleリブレ センサー
※使用には本体の他に、14日間で使い捨てとなる「FreeStyleリブレ センサー」が必要になります
私は祖母や父が糖尿病で、遺伝的に2型糖尿病のリスクが高い体質。
40歳の健診でヘモグロビンA1cも6.0と正常値の5.5より高いことがわかり、何も予防対策をしなければ、50代や60代で糖尿病になると医師から言われました。
そこで思い切って「FreeStyleリブレ」を購入。
腕にセンサーを装着し、自分の血糖値をモニタリングするようになりました。
結果をレポートにしてプリントアウトすることもできるので、何を食べたか、どんな運動をしたかなどを書き込んでおいて後で見返します。
すると自分の体のことがこれまで以上によくわかるようになって、おもしろいです。
血糖値測定をしてわかったことはこちら↓
●同量のご飯を食べると、3食の中で朝食が一番、血糖値が上がりにくかった
●血糖値のピークは食べ始めから1時間半後
●血糖値のピークは140台のことが多い(理想は140未満)
●旅行などでリラックスしているとドカ食いしてもあまり上がらなかった
●リラックスタイム中は和菓子を食べてもあまり上がらなかった
●仕事をすると食後2時間後以降でも血糖値が170近くまで上がった
●入浴すると血糖値が上がる
●食後すぐ散歩すると下がるけれど、すぐまた上がり、血糖値の山が2つ3つできる
など。
血糖値のピークはだいたい食後1時間後と言われていますが、私は平均より少し遅い90分後。
測定中に和菓子やシュークリーム、ソフトクリームなど普段はあまり食べないスイーツにもあえて手を伸ばしました。
和菓子は洋菓子より血糖値を上げやすいのですが、リラックスした状態で食べるとそれほど上がりませんでした。
一方、仕事中に和菓子を食べ、すぐ仕事に戻った後は180まで急上昇!!
血糖値は単純に糖質量だけで変わると思っていたのですが、緊張感やストレスでも上がるのだということを身をもって感じました。
冒頭で紹介した番組でも、芸能人が緊張する場面や、激しいスポーツをする時に血糖値が急上昇していました。緊張すると分泌されるアドレナリンというホルモンには、血糖値を上げる作用があるからです。
血糖値の話は奥が深いし、テレビ番組で見ていてもおもしろいと思いますが、全ての一般常識が自分に当てはまるわけではありません。
医学も栄養学も基本は統計学。そういう点では、占いと似ていると言ってもいいかもしれません。
あたっていることもあれば、はずれていることもある。
どんな時に自分の血糖値が上がり、どんな時に下がるのか、知っておくことは健康管理や食事管理をするうえで大切な指針になります。ただ、それを知るためには、結局、自分で調べるしかありません。
そうはいっても血糖値は、体温や血圧と違って自宅で簡単には測れません。
測るには「FreeStyleリブレ」のような機器を購入するか、血糖測定器を購入する必要があります。すべての人に購入を勧めるわけではありませんし、まずは糖尿病の方にもっと十分に普及してほしいと思っています。
それでも、気になる方は自分で測ってみるのが一番。
テレビを見るだけではなかなか細かいことまではわかりません。番組内で紹介されていた芸能人の方も、一人一人、微妙に血糖値の傾向が違いましたよね。
つまりあなたの血糖値はどのタイプにも当てはまらないかもしれません。
年齢、性別、運動習慣、食生活、遺伝や体質、ストレス、筋肉量など…
血糖値にはいろんな要因が絡んでいます。
自分の血糖値を知れば、自分の体のことがよくわかるようになりますよ。
私は血糖値を向き合って、
●筋肉量を増やすために1日1万歩歩く
●ストレスコントロールのため、2時間に1回は休憩する
などの対策を決めました。
この先もずっとおいしく楽しく食べていきたいので。
自分の体から聞こえる声をもとに、たった一つしかない自分の体を大切にしていこうと思います。
それでは今日もおいしく食べて、元気に過ごしましょう!