3食しっかり食べて体型と健康を維持する食事法を伝える
管理栄養士の赤松(旧姓:杉本) 留美です
先日、寝屋川のお米屋「京阪米穀」さんのおにぎりマン社長↓から2種類の雑穀米を渡されました。
この2つの雑穀米
ひとつは賞味期限が2018年3月18日
もうひとつは2019年3月27日
食べ比べてみて違いを教えてほしいとのこと。
早速、炊いて食べてみましたので、その違いをレポートします。
【目次】
新しい雑穀米と古い雑穀米の違いを徹底調査
黒いお茶碗が古い雑穀米
白いお茶碗が新しい雑穀米です。
見た目
古い雑穀米
新しい雑穀米
大きな黒豆や小豆に注目して下さい。
表皮がはがれたり、シワシワになっていたりしていますね。
雑穀は乾物ですが、時間が経つと乾燥が進んで固くなってしまいます。酸化も進むのでおいしくありません。
黒豆や小豆などに含まれるポリフェノールは抗酸化作用が高いぶん、酸化しやすいので要注意。
古くなると穀物臭も強くなりますが、この時点で匂いに差は感じられませんでした。
研いでみた
古い雑穀米
小豆や黒豆がプカプカ浮いてますね。乾燥して中身がスカスカになっている証拠です。
新しい雑穀米
新しいはずですが、黒豆と小豆は浮いてしまいました。新鮮な雑穀は水分量が多く、栄養もぎっしり詰まっているので水に浮くことはありません。これはどういうことでしょう?
考えられる理由は2つ。
1.大粒の雑穀は表面積が大きいため乾燥・酸化しやすい
大粒ということは空気に触れる部分が多いので、乾燥や酸化も進みやすく、痛みやすくなります
2.黒豆や小豆の在庫が多く、新しい雑穀米にも古いものがブレンドされている
ブレンド雑穀にはいろんな雑穀が配合されています。本来、そのひとつひとつまできちんと鮮度管理されているべきですが、中には鮮度が古いものが混じっている可能性もあるのです。
混ぜてしまえばわかりにくくなり、消費者が購入の際に違いを見分けることは困難です。ただしこのように水につけると新旧は一目瞭然。
鮮度がいいかどうかは、収穫から流通までの時間と距離が長いか短いかで決まります。
白米より酸化しやすい雑穀類は鮮度が大事なので、なるべく国産を使いたいものです。
また、鮮度管理がしっかりした信頼できるお店で買わなくてはいけませんね。
食べてみた
炊き上がりましたよ。
古い雑穀米
新しい雑穀米
古い方が色が濃いのは、たまたま今回炊いた雑穀の中に黒豆や小豆の割合が多かったからで、鮮度の違いとは関係ありません。
ただし、古い方が少し穀物臭が強いです。
食べてみましょう。
古い雑穀米
雑穀の表面が乾燥してしわが寄っていたり、粒が割れているのがわかります。
食べてみるとパサパサ感があり、おいしくありません。
新しい雑穀米
古いものに比べると粒の表面にツヤがあり、ふっくらしているのがわかりますね。
食べ比べると粒がしっとりしていていおいしいです。
食べ比べのまとめ
・古い雑穀は大粒のものほど乾燥・酸化が進む
・雑穀米は古くなると穀物臭が強くなる
・古い雑穀米はパサパサ感が強く、新しい雑穀米よりみずみずしさがない
当然の結果ですが、新しい雑穀米の方が古い雑穀米よりおいしいという結果になりました。
ただしこれは食べ比べたからわかること。また、黒豆、小豆、ハト麦など大き目の雑穀類が入っていなければ、味や食感の違いにそこまで気づかなかったかもしれません。
ネットやスーパーなどで流通している安価な雑穀は外国産のものが多く、また国産でも収穫からどれぐらいたっているかわかりません。
私たちは賞味期限でその鮮度を判断しがちですが、賞味期限を決めているのは販売元。その数字が最近のものだからといって、必ずしも鮮度がいいとは限らないのです。
雑穀類は近年、人気が高まり、キヌアやもち麦などはメディアで取り上げられて流通量も増えました。その分、品質に疑問が残る雑穀も多く出回っています。
品質の悪い雑穀を食べて「雑穀はおいしくない」と誤解して、食べなくなる人が増えるのではないかと心配です。
雑穀は食べるサプリです。美容と健康のために雑穀を食べるなら、値段だけで判断せず、信頼できるお店で鮮度のいいものを選びましょう。
そのために、雑穀を選ぶ基準やポイントをまとめてみました。
品質のいい雑穀の見分け方や選ぶ基準
・なるべく国産のものを選ぶ
鮮度のいい雑穀を選ぶなら、収穫までに時間と距離が短い雑穀を選びましょう
・粒が割れたり欠けたりしていないものを選ぶ
粒が割れたり欠けたりすると栄養素が流出してしまいます
・水に沈むものを選ぶ
店頭ではわかりませんが、水に沈む雑穀は栄養素がぎっしり詰まっています。水分や栄養素が抜けて酸化が進んだ雑穀はぷかぷか水に浮き、味もおいしくありません。
雑穀を洗った時、水に浮いたものは取り除いて炊くようにしてください。
雑穀の上手な保存・保管方法
せっかく新鮮な雑穀を買っても、保存や保管方法が悪いと品質は落ちてしまいます。
1.空気に触れさせず、光を当てず、低温の場所で保存する
空気や酸素、温度で雑穀は劣化します。それを防ぐには、密閉できる小さな容器やペットボトルを洗って乾燥させたものに入れ、冷蔵庫で保管するのがおすすめです。
2.小分けにして保存する
出し入れが多い場合はそのたびに酸素に触れたり、水分がついて劣化の原因になることがあります。なるべくまとめ買いはせず、小分けにして保存するといいでしょう。
3.1年以内をめどに食べる
購入した際の鮮度にもよりますが、長くても1年以内をめどに食べきってください。
なお、乾燥してしまった雑穀は、浸水時間を長くすればふっくら感が戻りやすくなります。古いからと食べるのをあきらめず、おいしくいただいてくださいね。
おいしい雑穀は信頼できるお店で買おう
おいしい雑穀を買うなら、信頼できるお店を選ぶことが大切です。
京阪米穀さんではおいしくて鮮度のいい三重県の前川さんが作ったもち麦を販売しています。おいしいもち麦を食べたい方は足を運んでみてください。
今後はもち麦だけではなく、他の雑穀も取り扱う予定ですので楽しみですね。
さらに、月に1度(主に第3日曜日)お米やもち麦などをテーマにしたワークショップを開催されています。
7月の講師は私!雑穀とごはん食の魅力をたっぷり伝えます。
今後も楽しいイベントを企画される予定ですので、気になる方はfacebookやインスタで「京阪米穀」「米田」さんで検索してくださいね。
また、国産で安心品質の雑穀をネットで買えるおすすめショップはこちら
やま元
国産雑穀や各地の名産品を販売しておられます。玉造に店舗があるので、お近くの方は来店されるといいでしょう。お忙しくなければお店の方からアドバイスも頂けます。
栄養専門学校の近くだったので、学生時代からお世話になっているお店です。
マイ穀
少しお値段は張りますが、品質のいい国産雑穀を取り扱っています。
では、今日もおいしく食べて、元気に過ごしましょう!
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京阪米穀
■住所
〒572-0832
大阪府寝屋川市本町3-6
■TEL
072-823-4150
■営業時間
平日6:00~18:50
日祝6:00~17:50
■定休日
第3日曜日
■駐車場
あり